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手植えで田植え

sofu.
育苗で育った苗。良い緑です。

無農薬で手植えのお米作りの行程を以下におさらいします。

無農薬手植え米づくりの年間工程

種選び・塩水選(3〜4月)
種籾は塩水選によって充実したものを選びます。一般的なうるち米では比重1.10〜1.13程度(品種により異なる)の塩水を使用し、浮いた軽い種籾を取り除きます。沈んだ充実した種籾だけを使うことで、発芽率や苗のそろいが向上します。選別後は真水で十分に洗い、数日間の「浸種」を経て芽出しを行います。

育苗(4月)
育苗箱に培土を入れ、芽出しした種籾を播種します。発芽時は25〜30℃程度を確保し、その後は過度な高温を避けながら管理します。本葉が2〜3枚、草丈15〜20cm程度の「中苗」になるまで約30日育てます。無農薬栽培では、苗床の通気性確保と適切な水管理による病害予防が重要です。

田起こし(4月下旬〜5月)
鍬や管理機などで深さ15〜20cm程度まで耕起します。土壌の通気性・排水性が改善され、有機物の分解が促進されます。前年の稲わらや雑草を鋤き込むことで土づくりにもつながります。

代かき(5月〜6月初旬)
田んぼに水を張り、土と水をよく混ぜながら表面を平らに整える作業です。主な目的は「保水性の向上」「漏水の防止」「雑草発生の抑制」の3つで、丁寧に行うほど水管理がしやすくなります。

手植え(6月初旬)
苗を2〜4本程度まとめ、根がしっかり土に入るよう植え付けます。植え付け深さは3〜5cm程度が目安ですが、土質や苗の状態によって調整が必要です(浅すぎると活着不良、深すぎると分げつ抑制の原因になります)。株間・条間は30cm前後を基本とし、広めに取ることで風通しが良くなり病害を抑えやすくなります。1反(10アール)の田植えは一人で行うと数日かかる重労働です。

水管理・除草(6〜8月) ※最重要工程
無農薬栽培では水管理と除草が収穫量を大きく左右します。 活着後に5〜10cm程度の深水管理を行うことで、ヒエなど一部の雑草の発生を抑制できます。7月頃には「中干し」として一時的に水を抜き田面を乾かします。中干しには「土壌への酸素供給」「根の活力維持」「倒伏防止」の効果があります。除草は田植え後1か月程度が特に重要で、手取り除草や除草機で対応します。

穂肥(ほごえ/すいひ)(8月上旬)
幼穂形成期から出穂20日前後を目安に追肥します。無農薬・有機栽培では米ぬか・発酵鶏糞・魚粉などが利用されます。多すぎると倒伏や病害の原因となるため、葉色や生育状況を見ながら慎重に施用します。読みは「ほごえ」「すいひ」どちらも用いられます。

出穂・開花・観察(8〜9月)
穂が出る出穂期を迎えると、穂の中から白い雄しべが現れ短時間だけ開花します。いもち病・紋枯れ病・斑点米カメムシ類が発生しやすい時期のため日々の観察が欠かせません。無農薬栽培では、クモ・カエル・トンボなどの天敵が生息できる環境づくりが防除の基本です。

収穫(手刈り)(9〜10月)
穂の85〜90%程度が黄金色になった頃が収穫適期です。早すぎると未熟粒が増え、遅すぎると品質低下や胴割れの原因となります。鎌で根元から刈り取り、数株ずつ束ねて結束します。

天日干し・はさ掛け(10月)
刈り取った稲を稲架(はさ)に掛け、太陽と風でゆっくり乾燥させます。乾燥期間は天候にもよりますがおおむね2〜3週間。機械乾燥に比べて手間はかかりますが、品質面で評価する生産者も多い伝統的な方法です。仕上がりの籾水分は14〜15%程度が目安です。

脱穀・もみすり・精米(10〜11月)
穂から籾を外す「脱穀」、籾殻を取り除いて玄米にする「もみすり」、玄米のぬか層を削る「精米」の順に進めます。玄米には白米より食物繊維やビタミン類が多く含まれており、無農薬ならではの安心感で玄米食を選ぶ生産者も増えています。

収量の目安
一反(10アール)当たりの玄米収量は450〜600kg程度が一般的な目安です。無農薬・手植え栽培では除草や病害虫管理の難しさから収量がこれを下回る場合もありますが、土づくりと生態系との共生を重視した持続的な農法として実践されています。

昨年に引き続き、無農薬で手植えのお米作りに参加しています。
今回は上の行程の⑤手植え作業の記録です。

使用した田植定規。機能美を感じてしまいます。
定規上の印の部分に手植えしていく。全ての印の部分に植え終わると奥から手前に定規を回転させる。
ヒモをくくりつけた発泡スチロールの船の上に苗を載せて適宜塊を手に持つ。

解説には2〜4本ずつ程度とありましたが、今回の師匠は6本程度と申しておりました。このあたりは地域や各農家によって、あるいは植える品種によって変わってくると思われます。

今回は麹造りに挑戦するため、「神力」という品種を植えました。
以下が「神力」の解説です。

神力(しんりき)品種解説

誕生の経緯
1877年(明治10年)、兵庫県揖保郡中島村(現在のたつの市)の農業家・丸尾重次郎が「程良(ほどよし)」という品種の中から無芒の穂を選抜して育成した水稲品種です。 言い伝えでは、自分の水田で特別に穂重の大きい数本の穂を選び出して増殖したところ、大粒で多収穫が得られたことから「神から賜った米」として「神力」と名付けられたとされています。次第にその評判が近隣に広がり、丸尾重次郎は「神力翁」と呼ばれるようになりました。

農業特性
熟期は晩生で極多収。当時の在来品種としては比較的短稈で強稈であり、分蘖が多く株張りも良いため耐倒伏性に優れていました。ただし現代品種と比較すると稈長はむしろ長めで、台風や強風による倒伏リスクには注意が必要です。 一方でいもち病や白葉枯病には弱い特性があり、無農薬栽培では病害管理が課題になります。

食味・酒米としての特性
千粒重は24.1gで腹白、心白は小さく、やわらかく精米にやや難があります。現代の良食味品種と比較すると食味評価は高くないとされますが、復活栽培を行う生産者からは独特の旨味やコクを評価する声もあります。 酒米としては「麹が作りやすく、もろみで溶けやすく、酒に雑味を与える成分が少ない」という優れた特性を持ち、酒造好適米として高く評価されています。

衰退と復活
昭和初期、稲作形態の変化と品種改良競争の中でいったん姿を消し「幻の米」となりました。その後、昭和後期以降の酒米復元運動の中で復活が図られ、現在は熊本県・兵庫県・福井県などで栽培されています。ただしそれぞれ独立して保存種子から復活させたものであるため、品質は産地によって統一されていません。

現代品種への貢献
人工交配による育種が始まると、神力は「愛国」「旭」「亀ノ尾」とともに主要な交配親の一つとなりました。現在の日本の主要な水稲品種の多くは、これらの系統に由来する遺伝子を受け継いでいます。コシヒカリをはじめとする現代品種の誕生にも、神力の血脈が受け継がれています。

無農薬・手植え栽培での注意点
神力のような在来系統は、土地条件や気候によって生育特性が大きく変化します。無農薬・手植え栽培では、その土地に適応していく様子や品種本来の特徴を観察できることが大きな魅力です。 一方で神力はいもち病や白葉枯病に強い品種ではないため、以下の点が特に重要になります。
– 株間を広めに取り風通しを確保することで病害の広がりを抑制する
– 深水管理による雑草抑制を丁寧に行う
– 穂肥の過多は倒伏を招きやすいため、葉色を見ながら慎重に施用する
– 長稈品種であることを念頭に、台風シーズン前の水管理と倒伏対策を講じる

土地の環境と対話しながら育てる神力は、無農薬・手植え栽培の醍醐味を存分に味わえる品種といえます。

今後も経過を報告していきます。
ではまた。

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同じくコットン100%のハット。特に春秋に重宝します。

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田植えでも使えるくらいフィット感もあり、折りたたんでコンパクトに携帯することも可能。それなりの耐久性も感じています。

ABOUT ME
Sofu.
Sofu.
古民家整備士
長年空き家だった古民家を譲り受け、DIYをしていく過程を共有する場を求めてこのブログを立ち上げました。既にそこにあるものを最大限活用し、本質的な引き算の改修で古民家を回帰させることを目指していきます。その他生活周辺の情報に関しても更新していきます。
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