スズメ蜂トラップ

柿酢の出がらしを使用したペットボトルトラップによるスズメバチ対策についてまとめます。
1. 設置の時期と目的(四国地方の気候に合わせた考え方)
四国地方(特に沿岸部や温暖な地域)では、関東や寒冷地に比べて春の訪れが早いため、トラップの設置目的と時期を明確に区別することが重要です。
* 春の設置(目的:女王蜂の駆除)
* 時期:4月上旬〜5月末(5月は最適期)
* 背景: 越冬から覚めた女王蜂が1匹で単独行動し、巣作りを始める時期です。5月に設置されたのは、女王蜂を1匹捕獲することで秋の巨大な巣(数百匹の被害)を未然に防ぐという点で非常に高い効果があります。
* 夏〜秋の設置(注意が必要な時期)
* 時期:7月〜10月
* 背景: 働き蜂が爆発的に増え、ニホンミツバチの巣箱を集団で攻撃し始める時期です(特にキイロスズメバチやオオスズメバチ)。
* 注意: この時期にペットボトルトラップを巣箱のすぐ近くに設置すると、かえって周辺のスズメバチを引き寄せてしまい、被害を拡大させるリスクがあります。
2. ペットボトルと柿酢の出がらし(誘引液)の作成ポイント
柿酢の出がらし(柿の搾りかすや発酵残渣)は、お酢のフルーティーな酸味と発酵臭があり、スズメバチ対策に非常に優れています。
誘引液の黄金比率
柿酢の出がらしだけでは水分や甘みが不足することがあるため、以下のように調整します。
* 柿酢の出がらし(または柿酢): 全体の 30%(酸味でミツバチを回避)
* 清酒または焼酎: 全体の 30%(発酵臭・揮発性を高める)
* 砂糖または蜂蜜(または果汁): 全体の 40%(強力な糖分の誘引)
トラップ容器の工夫
1. 形状: 2L程度の大きめの清涼飲料水ペットボトルを使用(硬めの容器が崩れにくい)。
2. 穴の形状:
* 上部から1/3程度の位置に、2〜3cm四方の穴を「H」形に切込み開けます。
* 穴の「下辺」は内側へ倒してスズメバチが入りやすく出にくい状況を作ります。また、「上辺」は外側にひさしのように折り曲げて雨水が入りにくい状態にします。
3. 液量: 深さ3〜5cm程度入れる(ハチが沈んで溺れる深さ)。
3. 設置に際して注意する3つのポイント
① ニホンミツバチの「誤捕獲(混獲)」を防止する
ミツバチが誤って入ってしまう原因の多くは「甘みが強すぎること」と「酸味が足りないこと」です。
* 酸味(お酢)をしっかりと効かせる: ニホンミツバチはお酢(酢酸)の匂いを嫌うため、柿酢の酸味がしっかりと残っていることが不可欠です。もしミツバチが入ってしまう場合は、市販の穀物酢を少し足して酸味を強めてください。
② 設置場所と高さの使い分け
* 巣箱との距離:
* 春(4〜5月)は巣箱から 3〜5m程度離れた木かげや日陰 に吊るします。
* 夏〜秋は巣箱の直近に置かず、10m以上離れたスズメバチの飛来ルート(山側の樹木など)に設置して、巣箱に近づく前に引き寄せます。
* 設置の高さ: 直射日光が当たらない、風通しのよい木陰(高さ 1.5m〜2m 程度)に吊るします。液が直射日光で温まりすぎると劣化が早まります。
③ 定期的なメンテナンス
* 液の交換: 液が蒸発したり、雨水が入って薄まったり、死骸が溜まって腐敗すると効果が落ちます。2週間〜3週間に1回は液を新しく交換してください。
* 死骸の清掃: ハチの死骸から出る匂いで別のスズメバチが寄ってきますが、死骸が溜まりすぎると液面が埋まり、逃げ出してしまう原因になります。
秋(8月〜10月)に向けたおすすめの追加対策
5月に設置したトラップで春の女王蜂対策は完了していますが、四国地方では8月下旬〜10月にかけてオオスズメバチの本格的な襲来が始まります。 秋口の防衛策としては、ペットボトルトラップだけに頼らず、以下の物理防護を併用することをお勧めします。
* スズメバチ侵入防止器(スリット): ニホンミツバチ(体長約12mm)は通れて、スズメバチ(体長20mm以上)は入れない金網やプラスチック板(隙間約6〜7mm)を巣門に取り付ける。
* 粘着シート(ネズミ捕り用): 飛来したスズメバチを1匹捕まえてシートに生け捕りにし、巣箱の屋根の上に置いておくと、SOS信号に引き寄せられた他のスズメバチが次々と捕獲できます。

というわけで、柿酢を仕込んだものを譲っていただいたので、搾った後の出がらしをジョウロを使ってペットボトルに流し込みました。
ではまた。
